起こるべくして起きた

事態だと思います。

Excite エキサイト : 社会ニュース

1.母体側の問題点
 推測の域を出ないのであくまで「仮定」。「下衆の勘ぐり」ともいえる。

「妊娠20週」:ちゃんと週数がカウントできるということは、最終月経も把握されていたのでしょう。別の関連記事では「3ヶ月」とも記載されていましたが?
本当に20週の流産(切迫流産?)で、妊娠継続が厳しいのであれば、仮に迅速に受け入れ先が決まったとしても胎児の救命はやっぱり厳しかったのでは?(というか、無理だったのでは?)

「かかりつけ医がなかったらしい」:家族構成や背景、初産か経産かなど詳細はわかりませんが、妊娠を管理する・またはサポートするプロフェッショナルを持っていないのはどうかなぁ、と。「妊娠すること、お産することは病気じゃないから、病院にかからなくても大丈夫。」という甘い(甘いと思います)考えは無かったですか?もともとの妊娠経過は本当に順調だったのだろうか?とかいろいろな深みが明確でないので・・・。


2.医療側の問題点
 社会的には突っ込みどころ満載なのでしょうね。

奈良県では、緊急に高度な治療を要する妊婦を県外の病院に転送する比率が、04年で約37%に上り、全国最悪のレベルだった。母体・胎児の集中治療管理室(MFICU)を備えている病院も、県立医科大学付属病院(橿原市)と県立奈良病院(奈良市)の2カ所だけ。

 奈良県は未整備だった「総合周産期母子医療センター」を来年5月に設置。母体や新生児の救急搬送に対応する予定だった。
(記事より引用)

この現状で、10施設に受け入れを拒否されて・・・。

「受け入れられないくらいいっぱいいっぱい」だったのはおそらく本当なのだと思います。
医療施設の数はぞれなりにあっても、各施設の医師数はおそらく4~5名か、1~2名だとすると、産婦人科で毎日の当直を回すのは不可能または「ふらふらになりながら回している」のが現状と思われます。常勤の産婦人科医がいない可能性もあるでしょう。そのような規模では、一件の手術・処置中に別の診療要請が来てしまうと当然受け入れは断らざるを得ない状況に容易に陥ってしまうのではないでしょうか。

「たら・れば」の話になってしまいますが、もし「かかりつけの産院」があって、そこにまず連絡して、できれば診察と方針(妊娠継続可能かどうか、胎児の救命は可能かどうか、など)をある程度見通しをつけて受け入れ先を探していれば・・・もしかすると新聞記事にさえならなかったのかもしれません。


ごめんなさい。

「赤ちゃんがかわいそう」
「お母さんがかわいそう」

という気持ちにはどうしてもなれません。

結果的には非常に残念で哀しい出来事だと思いますが、

「病院は何故この妊婦を受け入れなかったのか!」

と医療側を責める気にもなれないのです。
by yabu-chiku | 2007-08-29 23:56 | 独り言

ホルンとチェロと、いろいろ


by yabu-chiku